++HOME++PROFILE++DIARY++TRIP++

バリ島旅日記
in
インドネシア


2月24日(水)
 パスポートを手にするのも、成田空港へ足を踏み入れるのも、生まれて初めての経験。何が何だか分からないままに真っさらなパスポートに出国の印を押され、イミグレーションを抜けて行く。搭乗を待つ間、そわそわと興奮して落ち着かない。そして、飛行機に乗り込んだ時にはもう、「あぁ、海外だ!日本を出るんだ!バリ島に行くんだー!!」と、歓喜からくる興奮と心地良い緊張で胸がはちきれんばかり。10時50分。いよいよ私たちを乗せたJL725便が飛び立った。ジャカルタを経由し約10時間後、神々の住む島バリ島に私は降り立つ。バリ島。どんな空気が待っているんだろう。

 経由地のジャカルタに着き、いったん飛行機を降りる。冷房が効いた機内から1歩踏み出た途端、暑く湿度の高いムっとした空気に包まれた。そして、辛いような独特のニオイが鼻をつく。ついに日本ではない地に降り立った!何とも言えない嬉しさと興奮から、体がむずむずする。

 とりあえずトイレに行く事にした。トイレの中に、掃除係のお姉さんとおばさんが数人座り込んでいた。怖い・・・。すぐさまトイレに入った事を後悔した。別にそんなに行きたいわけじゃなかったのに・・・。トイレを出る時、思った通りお金を要求された。周りの人の様子を見ていると、払う人もいれば払わない人もいる。私は・・・、どうしよう。でも、まだお金を両替していない。持っている外貨といえば、なぜか25セント1枚。「これじゃぁなぁ・・・。」と思いつつ見せたら、渋々受け取って出してくれた。ホっとすると同時に、「・・・。」と複雑な気持ち。

 トイレから出た後、両替をしたのでした。満面の笑みで両替を薦める係員たち。その笑顔がうさん臭く、さんざん迷った挙句、デンパサール空港に着いた時にできなくても困るので、少しだけ両替していく事にした。果たしてここのレートはどうなんだろう?何にしても、身構え出した自分に、「東南アジアにやってきた。」と、わくわくし始めた。

 再び飛行機に乗り込み、バリ島へ向かった。20時20分。ようやくングラ・ライ空港へ到着。ついにやって来ました、バリ島!キョロキョロと周りの人の様子を伺いながらイミグレーションで入国の印を押してもらい、先に進む。荷物を受け取りに行くと、私たちの荷物は、もうすでに下に置かれていた。その荷物を取ろうと手を伸ばすと、近くにいた男の人が、「これ?」という仕草をし勝手に運び始めた。そして、税関を抜けた所でお金を要求してくる。これって、ガイドブックに書いてあったまんまの事だ。「ノー!ノー!」と、荷物を持ってさっさとその場を離れる。さぁ、ガイドさんを探さなくては。沢山のお迎えの人の中から、私たちの名前が書いてあるカードを持っている人を探す。

 私たちのガイドさんの名前は、ブディアサさん。名前を確認された後、白いバンへ案内された。まだ誰も来ていないようだ。少し待って3組揃った。今回のツアーメンバーは6人。私たち以外の2組は年配のご夫婦で、1組は60歳過ぎのWさんご夫婦、もう1組は70歳過ぎのKさんご夫婦。とてもそんなお歳に見えずにびっくりしたと同時に、少し不安もかすめる。一体、どんなツアーになるんだろう・・・。

 ホテルに向かう車の中で、ブディアサさんが自己紹介してくれた。自分の事は「アサさん」と呼んでください、と言う。しかも、「今は夜だけど、私はアサです。」だって。思わず笑ってしまう。何だか、異国の島バリ島で、バリ人が上手に日本語を話し、冗談まで言っている事が不思議だ。

 ニッコー・バリ・リゾート&スパに着き、私は言葉を失う。すごーい!これが「リゾート」っていうものなのね!!エントランスでは何とも心地良い音色を奏でるガムランの演奏があり、異国情緒満天。かなりご機嫌で部屋に行き、またまた言葉を失う。すごーい!!あぁ、リゾートって素晴らしい〜♪

2月25日(木)
 朝、バルコニーに出てまた絶句。目の前に広がるは青い海。うわぁ〜♪そして、また思う。リゾートってステキ〜♪

これはエレベーターホールからの眺め。とにかく素晴らしい〜♪
 朝食は、洋食か和食かが選べる。洋食はビュッフェ形式になっていて、これまた魅力的なものばかりが並んでいる。思わず朝から食べ過ぎてしまう。

 8時30分、エントランスに集合し、昨日の白いバンに乗り込む。これからバロンダンスを見に行くのである。夜はケチャックダンスを見に行くのだが、私はこの2つのダンス鑑賞をとても楽しみにしていた。色々な本を読んできた限り、どうも神がかり(?)のような事が起きそうな予感。とにかく絶対、音楽や掛け声がずーんとお腹に響き、全身鳥肌もんで、ものすごく感動するんだろうと楽しみにしていた。

 車たちはものすごいスピードで走り、ものすごく強引な追い越しをかける。こんな状況なので、毎日、交通事故が絶えないとか。道の両脇には、何をするでもなく座り込んでいるおじさんたちがいっぱい。隣り合った車の中から、「ニっ。」っと白い歯を見せて笑いかけてくる人もいる。そして、車が信号で停まる度、新聞を持った子供たちがわらわら〜っと寄って来て、窓の向こうで「買って、買って。」と新聞を振っている。すると、アサさんが窓を開け何か言いながら新聞を買い、ふざけて子供のおでこをこづいていた。子供は肩をすくめていたずらっぽく笑う。その目がとてもキラキラしていて、何だかホっとする。これがバリ島なんだなぁ。

 どこに向かっているのかよく分からないまま、バロンダンスを鑑賞する場所までやってきた。9時30分の開演に合わせて沢山の観光客が詰め掛けている。席に着く前に、アサさんからバロンダンスの日本語で書かれた解説の紙を渡された。バロンダンスとは、バリ島独特の楽器ガムランを使用して行われる踊りで、バロンという動物(良い魂)とランダという動物(悪い魂)の戦い。バリ島の人々は、人の心の中には良い魂と悪い魂が常に同時に存在していると信じていて、そして、この両者は戦っても決着がつかず、つまり、この世には善悪が永久に存在するという事を物語っているのだそう。

 ガムランの演奏と共に、バロンダンスが始まった。が、舞台から離れた席のため、いまいち良く見えない。それでも、7段階に分かれている踊りに見入っていると、それまで晴れていた空が急に暗くなり、激しいスコールが始まった。客席には屋根が付いているので、多少雨が吹きつけてくるものの問題ないが、舞台は大雨と強い風ですごい事になっている。この神がかり(?)のような出来事に一瞬ぞくっとする。でも、何でだろう?期待していたような感動を得る事はできなかった。

舞台が遠い〜。でも、後ろのヤシの木がいい雰囲気を出している。
 バロンダンス鑑賞の後、また、どこに向かっているのかよく分からないまま、どこかの小さなお寺にやってきた。雨は止んだものの、すっかりグレー色になってしまった空。そんな中、何のお寺なのかもよく分からず見学し、そのまま銀細工のおみやげ屋さんに連れて行かれた。そこで売っているおみやげに興味が持てなかった私たちは外に出て、運転手さんと3人で、片言の英語でポツポツと話していた。そのうちアサさんも出てきて、4人でみんなの買い物が終わるのを待っていた。

どこかの小さなお寺。一体、どこだったんだろう・・・。
 それからお昼を食べに、これまたどこかのインドネシアレストランへやって来た。席に着くと、髪に白いプルメリアの花を飾ってくれた。ツアーが一緒の両ご夫婦はとてもいい方たちで、話しも面白い。やっぱり、色々な経験をしている方のお話しは為にもなるし楽しい。そして、特にWさんの奥さんはとてもサバサバしていて面倒見が良く、「ほら、どんどん食べなさい。」と言っては、お皿に料理を取ってくれるので、初対面の方同士でも気兼ねなく食事する事ができた。

 食事のあとは、PLAZA BALIにて買い物ターイム。その後、スーパーのような所に行き、またお買い物。現地のシャンプーを買ったり、お菓子を買ったり、ここでの買い物には満足。

 日程表では、今日の午後は「自由行動」となっていたが、実際は17時30分のお迎えまでにはそんなに時間がなく、少しホテル内やプールの方をブラブラして終わってしまった。17時30分、またエントランスに集合し、ケチャックダンスを見に行くため車に乗り込んだ。そしてまた、どこに向かっているのかよく分からないまま、ケチャックダンスを鑑賞する場所へやってきた。そしてまた、日本語で書かれた解説の紙をもらい席に着いた。今度は前の方なので期待できそうだ。

 ケチャックダンスは、トランス状態で「ケチャケチャケチャ・・・」と奇声を発しながら、ラーマヤナの物語をもとに踊る。今度こそ、期待通りの感動を、と踊りに見入る。上半身裸の男達の「ケチャケチャ・・・」という大合唱に鳥肌が・・・、と言いたいところだったけど、笑いながらやっている人、観客を興味深そうに見てる人、そういう人が目についてしまって、やっぱり期待していたような感動は得られなかった。がっかり・・・。

全身に鳥肌が・・・、っていう感動を得たかった〜。
 ダンス鑑賞後は、エビ好きの私が楽しみにしてたロブスターディナー。どんな所に行くんだろうと思っていたら、チャイニーズレストランへ連れて行かれ、「ここ?」と少し驚く。勝手に、レッドロブスターで食べるようなロブスター料理を想像してしまっていた。でも、エビちゃんっ、エビちゃんっ♪次々と出される中華料理は確かにおいしい。でも、何でバリ島に来て中華料理なんだろう?と、ちょっと腑に落ちない私。そして、お待ちかねのロブスター登場。・・・単に茹でてあるだけだった。おいしかったけどさ・・・。でも、「ロブスターディナー」なんて書かずに、「中華料理」って書いておいて欲しかった。

 食事の後は、DFS GALLERIAでのお買い物。ツアーって、本当に買い物三昧なんだなぁ・・・。ブラブラしてるとアサさんに会い、「明日の自由行動はどうするの?」と聞かれたので、「クタに行く。」と言うと、「あんまり行かない方がいいけどなぁ・・・。」と、渋い顔をされた。でも、行って来ますっ。

2月26日(金)
 今日もまた、洋食のビュッフェ形式の朝食でお腹がパンパン。お腹が満たされ満足してから、少しホテル内をブラブラする。プールが気持ち良さそうなので、クタへ行った後プールで遊ぶ事に決め、クタへ向かう事にした。ホテルからシャトルバスに乗ってDFS GALLERIAへ行き、さらにそこから出ているクタ行きのシャトルバスに乗ってクタへ行った。降りる時、シャトルバスの運転手さんに、「どの位ここにいる?」と聞かれ、「2時間くらい。」と答えた。すると、その時間にまたここへ迎えに来ると言い、彼は走り去った。

 とりあえず、目についたお店を見ながらブラブラと歩き出す。私は木彫りの人形がかなりお気に入りで、見かける度に値段を聞き、値段交渉をして納得する値段になったら購入した。

 靴屋で、店長さんらしきバリ人に日本語で話し掛けられ、話しが弾んだ。近所のお店を案内してくれると言う。すぐ近くなのかと思ってついて行くと、地下駐車場に入って行く。「え。車?やばくない?」と立ちすくむと、前を歩いていた彼は少し焦ったような顔をして振り返り、「少し遠いから車で、ね。」と言う。かなり不安ではあったものの、出発。

 彼の名前は忘れてしまったが、どこまで本当だか、以前、日本で大工として働いていた事があり、その時日本語を覚えたと言う。彼は色々なお店を出していて、さっきの靴屋だけでなく、革製品のお店などもあるらしい。また、ガイドの仕事もしているそうで、「すごく安い値段で色々案内するから、次に来た時は連絡して。」と、名刺をくれた。

 彼はとてもひょうきんでよく喋る。何かにつけて「当たり前」という言葉を使うのだが、「当たり前じゃないね、当たり後ろ。」と言っては、「うひゃひゃひゃひゃひゃ〜。」と大笑いする。私はそれがおかしくて大笑い。そうこうしているうちにクタビーチを過ぎ、「こんな所、車で入っていいの?」と言いたくなるような、細く、人で賑わう路地に入って行って、店前に車を停めた。お店のおじさん?お兄さん?と少し話しをする。年齢を聞かれ、「23歳。」と答えるとものすごく驚き、「16、7歳かと思った。」とニコニコ笑い、「ベビーフェイス。」と、私の頭をぐりぐりなでる。これって喜ぶべきなのかな?うーん、微妙・・・。

 その後、彼は自分の他のお店や親戚のお店を案内してくれた。少し困ったけど、絶対に無理やり買わせようとはしなかったので、そんなには気にならなかった。そのうち、「自分の宝物は娘だ。」と言い始め、「家に見に来ないか。」と言う。一瞬、「家まで行って大丈夫かな。」と思い、「あんまり時間がないから、遠くには行けない。」と言うと、「すぐ近くだから。」と言われ、「まぁ、大丈夫かなぁ。」と思い、行ってみることにした。

 彼の家はミニマートのようなものをやっていて、店先で、彼の宝物だという2歳くらいの女の子が遊んでいた。彼が呼ぶと、奥から奥さんが出て来た。そして、「何飲みたい?」と聞かれコーラを出してもらった。お金を出すと、「いらない、いらない。」とすごい勢いで言われたけど、渡した。すると、そのお金を困ったように奥さんに渡し、バリ版漢方薬?健康食品?のジャムーを、何種類もくれた。さらには、ランブータンの実がわんさか付いている枝を何本もくれた。そして、照れ屋のお嬢ちゃんを嬉しそうに紹介してくれ、一緒に写真を撮って帰る事にした。戻って来てからも、彼は色々と連れて行ってくれたそうだったけど、もう少しブラブラしたいし、あまり時間もないので別れることにした。本当にありがとう。

彼の家の前にて。顔が隠れちゃったけど、かわいいお嬢ちゃんだったな〜。
 朝ご飯をしっかりと食べ過ぎたのでお腹も減らず、お昼ご飯も食べずに、端からお店を見て回る。私はシャトルバスの時間が気になって仕方がない。それに、だんだん疲れてきた。それにしても、ここにいるバリ人は日本人の女の子が好きだ。次から次へと、「彼女ー、遊ぼうよ〜。」と声を掛けてくる。物売りもすごい。初めこそ笑って「ノー。」と返事をしていたけれど、疲労感が増すにつれ不機嫌になってきた。あー、ウルサイっ!!触るなーっ!!

 約束の時間より1時間遅れてシャトルバスを降りた場所へ行くと、さっきの運転手さんが心配そうに待っていた。「2時間後って言ったでしょ!」と怒っている。ほらー。でも、「無事で良かった。さぁ、乗って。」とニッコリ。ご心配おかけしました・・・。

 ホテルに戻ってから水着に着替え、プールに遊びに行った。プールに入る前、海を見に行ってみたのだけど、あまりキレイではない。バリ島でキレイな海を見るのも楽しみにしていたのだけど、どうもこの日程ではそれはムリそうだ。それから1時間ちょっと、プールで遊んでいた。クタの方にいる時はじりじりと焦げるような暑さと強い日差しだったのに、すっかり曇り空に変わってしまっていた。

プールをバックに。すっかり、「リゾート」にご満悦♪
 プールから上がった後、GALLERIA NUSA DUAへ夕飯を食べに行った。無料シャトルバスが出ているので便利。昨日のロブスターディナーに満足していなかった私たちは、おいしいロブスター料理を食べようとお店を探していた。すると、バロンダンスを見ながらロブスターを食べれるレストランがあり、ちょうどダンスが始まる所だと言うので、そこで夕飯をとる事にした。やっと、満足できるロブスター料理を食べ、バロンダンスに見入る。昨日見たのとは違い、規模は小さいが間近なため、昨日のバロンダンスよりよっぽど楽しめた。

 夕飯&バロンダンス鑑賞後、ブラブラとお店を見て回った。ここでも私は、シャトルバスの時間が気になって仕方がない。別にタクシーで帰ってもいいのだけど、英語はよく分からないしどうしても信用できず、出来る事なら乗りたくない。シャトルバス発車の時刻が迫り、そろそろ行こうか、なんて言い出した途端、激しいスコールが始まった。が、雨が止むのを待つ時間はない。あきらめて、雨の中走ってシャトルバス乗り場へ行くと、ニッコーバリへ行くシャトルバスは行ってしまっていた。仕方がないのでヒルトンまで行くシャトルバスに乗り、ヒルトンからタクシーで帰る事にした。すると、そんな私たちの会話を聞いていたシャトルバスの若い運転手が、「ヒルトンからタクシーには乗れないよ。」とか、「ここからタクシーに乗ると、ものすごく高いよ。」とか、「送ってあげる。」だとか言ってはニヤニヤ笑っている。くー、やな感じ。するとそのやりとりを見ていた日本人カップルが、「僕たち、ヒルトンに泊まってるんですけど、ヒルトンに着いたらタクシー頼んであげますよ。」と声をかけてくれ、ヒルトンに着くとすぐ、タクシーを頼んでくれた。ありがとう〜。

 タクシーに乗るとすぐ、教えられた通り、「メーター?」と確認する。運転手さんは言葉も発さず、コクリとうなずく。それで納得のできない私は、「メーター?メーター?メーター?」と何度も聞き、運転手さんは、「うるさいなぁ。」という風にメーターを指差した。そして無事、あっという間にホテルに到着。しかし、ホっとしたのも束の間。友達が、さっき買ったおみやげをシャトルバスに忘れたと言う。半分あきらめつつホテルのツアーデスクの人に言うと、シャトルバスの運転手に連絡をしてくれ、さっきのいじわるな運転手さんが笑顔で持って来てくれた。チップを渡すと「いらない。」と手を振る。(渡したけど。)さっきは「何ていじわる。」と思ったけど、「実はいい人だ。」といい気分。何て単純なんだろう。

 広くて豪華な部屋に戻ると、どっと疲れが出た。明日も早いぞっ。

2月27日(土)
 今日は、和食の朝食。おととい、Kさんご夫婦が、「何種類もあってすごくおいしかったですよ。」と大絶賛だったので行ってみたのだけど、普通の和定食だった。「洋食にすれば良かったね・・・。」と、お気に入りのデニッシュロールを思い浮かべる・・・。

 8時30分の集合時間より少し早くフロントへ行き、チェックアウトを済ませる。そして、みんな揃ったところで出発。Wさんご夫婦に、「昨日、夕飯ごちそうしようと思って部屋に電話したのにいないんだもん〜。もぉ〜。」とふざけて責められ、「すいません。」と笑う。両ご夫婦から見たら子供な私たちはかわいがってもらい、本当にありがたい。

 今日もよく分からないままに車に揺られ、気付くと両脇にライステラスが見え出した。「この辺がウブドなんだ。」と、窓の外の景色に夢中になる。日程表には「ウブド観光」と書いてあったので、この辺りを散策できるのだろうと楽しみにしていた。ところが、車が停まった所は画廊のような所だった。バリ絵画は確かにキレイで見るのも楽しいけれど、これは「ウブド観光」ではない。しかも、しきりに絵を薦めてくる。あぁ〜・・・。

 次に向かうは、バリ島で唯一の石窟寺院ゴア・ガジャ。駐車場に車を停め階段を降りて行くと、バリ島の子供たちが日本語で日本の童謡を歌い出した。歌い終わるとチップを求めてきて、両ご夫婦はあげていた。そして、その額を見たアサさんが、「あげ過ぎ・・・。」と、ボソっとつぶやいていた。


 まず、6人の女神に守られている沐浴場を上から覗き込み、そして、ゴア(象)・ガジャ(洞窟)の、象が口を開いた洞窟の中へ入って行った。そんなに広くはないが、何だか不思議な感じがした。
 
写真左:沐浴場  写真右:ゴア・ガジャ入口にて。
 次に向かうはキンタマーニ高原。霧がかかっている事が多く、休火山のバトゥール山が見れたらラッキーだと言われた。途中、小さなお店で休憩があり、Wさんがドリアンを買ってみんなに分けてくれた。初めて食べたドリアンは思っていたより全然臭くないが、思っていたより甘くない。何だか紙粘土を食べてるみたいだ。

 恐らく、キンタマーニ随一の展望台というペネロカンに行ったのだと思うのだけど、そこへ着いた時、見事なまでにはっきりとバトゥール山を見る事ができた。みんなで「見えたー。」と喜んでいると、あっという間に霧で覆われて見えなくなってしまった。どうやら私たちは、ラッキーなようだ。

 そこで、インドネシア料理のバイキングという昼食になった。サテとか揚げ春巻きとかナシゴレンなどがあり、ようやくバリ島らしい物が食べれる、と喜んで食べている時、友達がボソっと、「この揚げ春巻き、家畜の味がする。」と言ってきた。ちょっと独特の味がするとは思っていたけど、考えないようにしようと思いながら食べていたのにそんな事を言われ、私の頭の中は家畜小屋の藁でいっぱいになってしまった。こうなるとどうやっても飲み込めず、しまいには涙目になってどうしようもなくなり、トイレに行って吐き出した。何てこと言うの・・・。

 昼食後、大きなお寺に行った。多分、バリ・ヒンドゥー教の総本山、ブサキ寺院だったのだと思う。定かではないけれど・・・。お寺に入る前、アサさんからヒモが配られ腰に巻くように言われた。そして、何が何だかよく分からないまま一周した。おみやげ屋が連なる所では物売りが激しく、「しぇんえんっ(千円)、しぇんえん(千円)っ。」と叫んでいた。あまりにもしつこくて辟易していると、Wさんの奥さんが負けじと、「ひゃくえんっ、ひゃくえんっ。」と、ふらふらしながら言い返している。奥さんは「喉が渇く。」と言って、ずっと、ウイスキーの小瓶を手にしていたのだが、ずいぶんと酔いがまわっているようだった。「ひゃくえん。」と言われさすがの物売りも言葉に詰まり、しまいには奥さんを見て笑い、黙ってしまった。バリ島の物売りに勝った奥さん、すごい!
 それから、大きなバティックセンターへ行った。そして、PLAZA BALIまで戻って来て、また、お買い物。18時、PLAZA BALI内にあるチャイニーズレストランに集合し、夕飯となった。やっぱり中華なんだなぁ。そして食事が済んだ後、ングラ・ライ空港へと送られた。

 22時、夜の空に向かってJL726便が飛び立った。すぐに寝てしまいたいところだけれど、ジャカルタ経由のため起きている。

2月28日(日)
 8時30分過ぎ、極寒の日本に戻って来た。私の初めての海外旅行が終わってしまった。何だか色々と反省する点が多く・・・、バリ島にもう1度行きたい!今度はツアーではなく、そして、もう少し英語を覚えて。やっぱり、旅は自分の足でしなくちゃ!
(2002年11月21日 記)



Copyright (C) aico All Rights Reserved.


inserted by FC2 system