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ダイスケ日和
〜ダイスケに捧ぐ〜


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初めての雪

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 ダイスケが我が家にやって来て最初の冬。その年最初の雪が降った朝、辺り一面は、目が眩むほどの白さで包まれた。ダイスケにとって生まれて初めての雪。窓の外にはいつもと違う景色が広がっている。雪を知らないダイスケも、いつもと何かが違うという事は分かったみたい。何だか落ち着かない様子で、鼻をひくひくさせニオイを嗅ぎつつ、目がキラキラと輝いている。

 「ダイスケ、雪だよ。冷たいんだよ。」と、開け放した窓の外へ抱え出して外の景色を見せてあげた。尻尾をぶんぶん振り、とにかく興奮状態。「行っておいで。」と、かなり積もった雪の上へ放り出した。するとダイスケったら大喜びで、足跡1つなかった雪の上を、跳ねるようにして走り回る。そのはしゃぎっぷりったらスゴイ。口を開け、庭にある雪を全部飲み込んでしまうような勢いでパクパク食べつつ走り回るのである。嬉しさを全身で、これでもか、これでもか、ってくらい表現している。

 あまりの喜び方に見ている私たちは大笑い。放っておくと、本当に庭中の雪を食べてしまいそうだったので、「はい、もうおしまい。戻っておいで。」と部屋の中へ戻し、濡れた体をタオルで拭いた。拭かれている間もごきげんのダイスケ。まるで人間の子供のよう。雪が本当に嬉しかったんだね。

 それから毎年雪が降るたび、目をキラキラ輝かせて窓の外を見ていたダイスケ。外から雪を取ってあげると、本当に嬉しそうにガツガツ食べていた。もっと欲しくて、「ちょうだい、ちょうだい。」って、右手をぶんぶん振ってたね。本当に本当に、雪が大好きだったね。


雪ってさ、スゴイよね。大好きだよ。
何で空から、あんなに冷たくて真っ白なものが降ってくるの?


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