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マレーシア放浪旅日記

4月24日(水)〜4月30日(火)編

INDEX


4月24日(水) そして今日もまた、奮闘。 〔TIOMAN〕
 8時起床。何だかイヤな夢を見た。ロティチャナイが食べたくて『RINDA HOUSE』へ行くが、やっぱり今日もやっていない。なので『ABC RESTAURANT』へ行き、フレンチトーストを食べる。

 今日私は、キタロウ、トモちゃんのプール講習等が終わってから一緒に海へ潜る事になっている。それまで時間があるので、地元の人が「綺麗だよ。」と言っていた『MONKEY BEACH』まで行ってみる事にした。アヤと部屋の外に出ると、サトちゃんがロマンスさんと話しているところだった。ジャングルトレッキングをして島の反対側にある村『Kampong Juara』へ行くつもりだったが、昨夜の雨で道が悪いかもしれないのでやめて、『Kampong Salang』まで歩いて行く事にしたのだそう。「もしかしたらSalangで泊まるかもしれないから、そうするともう会えないからあいさつに来たの。」と言うサトちゃんと写真を撮った。(写真:サトちゃんと一緒に。)本当は今日、私たちも『Kampong Juara』へ行くつもりだった。アヤ、ごめん!
 『BAMBOO HILL CHALETS』の先から、『MONKEY BEACH』や『Kampong Salang』へ続く山道が始まる。いきなり険しい道が続き、大きな岩をよじ登ったりしながら歩いて行く。でも、険しいのは最初だけで、後は楽に歩いて行ける。15分も歩くと、シャレーと綺麗なビーチが見えてきた。「もう着いたんだ。」とビーチへ降りて行く。真っ白な砂浜と真っ青な海の小さなビーチで、数組の白人の家族がいるだけだ。とても静かで本当に綺麗。そこで私は、大きな木の下にある大きな岩に座り、宿題の「教科書読書」を始めた。しばらくしてアヤが、「アイコ、来て来て。ヘビがいる。」と言うので行くと、緑色の細くて長いヘビがロープに絡まっていた。アヤと2人で写真を撮っていると、みんなも集まってきて写真を撮り出した。何だかおかしい。(写真:『BAMBOO HILL CHALETS』)
  
山道から見た『ABC』
 お腹が空いてきたのでお昼にしようと、ビーチに面しているレストランへ向かうと、入口に外人さんと会話中のサトちゃんがいた。「サトちゃーん。」と声をかけると、「あ〜!ねぇねぇ、ここ、MONKEY BEACHじゃないんだって。何かね、ここからあと1時間くらい行くんだって。私はここまでの道でもうダメだと思ったから、ここからボートで行く事にしたんだけど。ここはKampong Panubaなんだって。」「え?そうなんだ。」とびっくり。何だ、違ったんだ。でも、今から行くのは時間的に厳しいので断念。それから、会話中の外人さんを紹介された。サトちゃんが、シンガポールからティオマン島までのフェリーで一緒だった面白い人、ピーケー。簡単に挨拶を交わし、そして、私たちはランチタイム。今日のランチはプレーンオムレツ。
  
綺麗な『Kampong Panuba』のビーチ
 雲行きが怪しく、スコールがきそうなので戻る事にした。Jettyの所で写真を撮っているとピーケーがやって来て、そのまま3人で帰る事に。ピーケーが、「仕事、クビになったんだ。」と言うので、「私たちも!」と言い、3人で「おぉ〜。」と喜ぶ。(笑)ピーケーは『BAMBOO HILL CHALETS』に泊まっているのだそう。夜、一緒にご飯を食べる約束をして別れ、私たちはそこでインターネットをしていく事にした。そして予想通り、激しいスコールが始まった。

 14時、雨が止んだので戻る。これから海に潜る事で頭がいっぱいの私は、「口呼吸に慣れよう!大作戦」(なんだ、それ?)として、部屋まで鼻をつまんで口呼吸していく事にした。そして時々、耳抜きもやってみる。「怪しくてごめんねぇ。」と、鼻声でアヤに言うと、「私もやろー。」と、アヤも一緒になって鼻をつまんでくれた。そして、2人で鼻声で話しながら部屋まで戻って来た。途中、子供たちが不思議そうな顔で見てたっけ。部屋に戻ってからも、鼻をつまんだまま外のイスに座り、教科書を読んでいた。それを見たロマンスさん、「何で鼻つまんでるの?」「口呼吸に慣れようと思って。」と言うと、笑われた。

 15時40分。私の本日の講習スタート。アキさん、ロマンスさん、キタロウ、トモちゃんとビーチから海へエントリー後、潜降。
【詳細は『ダイビングライセンス取得奮闘記 in ティオマン島』へ。】
 「口呼吸に慣れよう!大作戦」のかいあってか、海に潜る恐怖心はなく、自分でも不思議なほど海の中で落ち着いていた。しかし、ビビるマンに変身する事はなかったものの、今日もまたマスク脱着はできず、また明日やり直し。浅瀬とプールではできたのに。あぁ、情けない・・・。『Kampong Juala』にも行けなくなってしまった。アヤ、ごめん・・・。明日が最後のチャンス。何が何でもやらなければ。

ティオマン島で見る夕日は、いつもこんな風にぼやけた感じ。
 みんなに夕飯を誘われるが、ピーケーとの約束があるので断る。みんながご飯を食べている『RINDA HOUSE』の前を通ってみんなに手を振り、その先にある『ABC RESTAURANT』へ行くと、ピーケーが座って待っていた。途中から、ピーケーの知り合いらしき女の人もやってきて、一緒にご飯を食べる事になった。名前はスー。アヤに、「インターネットの所の人だよね?」と言われ、「あ、ホントだ。受付にいる人だ。」と気付く。今日の夕飯は、ちょっとリッチにシャークステーキ。アヤと半分個にしようと、それを1つとライスを2つ頼む。すると、バーベキュー中の中で一番大きな物を出してくれ、付け合わせのバナナも2つ付けてくれた。初めてのサメの味は、白身魚のようでとてもおいしかった。
  
ピーケーとスーと一緒に。&おいしかったシャークステーキ。
 食後、アヤと2人で星を見ながらビーチを歩いて行く。私だけまだ、流れ星を見ていない。「少し、星見たいね。」と話しながら、『TIOMAN HOUSE』前で星を見るつもりで戻ると、ロマンスさんも日課(?)の星鑑賞に出て来たところだった。3人で星を見ながら色々話しをしているうち、ロマンスさんの出生の秘密(?)と、名前の秘密を知って大笑い。アヤは特にハマっている。何だ、そうだったんだ。もう、「ロマンスさん」って呼ぶのも恥ずかしくないや。何て、とっくに恥ずかしくなかったけど。

 流れ星2つ、見れたっ!

4月25日(木) 涙のライセンス(OW)GET! 〔TIOMAN〕
 7時起床。『SOUTH PACIFIC RESTAURANT』で、トマト&チーズJAFFLEを食べる。これもかなりおいしい。途中から、アキさん、ロマンスさん、キタロウがやってきた。部屋に戻る途中で、トモちゃんにも会った。

 10時、本日の講習スタート。アキさんの、「今日しかないんだよ。」の言葉をしっかりと頭に叩き込み、アキさん、ロマンスさん、アヤ、キタロウ、トモちゃんと共に、ビーチより海へエントリー、そして潜降。
【詳細は『ダイビングライセンス取得奮闘記 in ティオマン島』へ。】
 潜降後、まず最初に私のマスク脱着をやり、無事、講習終了。マスク脱着ができた時の嬉しさといったら!アキさんとアヤと握手する。やったー!できたー!うれしー!終わったーー!そして、これから講習のアキさん、キタロウ、トモちゃんと別れ、残りの時間、ロマンスさんとアヤと水中散歩をする。水中散歩ってこんなに楽しかったんだ!海の中を泳ぐってこんなに気持ち良かったんだ!海の中ってすごい!!

 みんなで浮上後、アヤが、「あ、虹だ!」と空を指す。「あ。ホントだ。虹だ〜。」と、何とも言えない幸せな気分。何てグッドタイミング。(笑)あー、終わったんだ!私にもライセンスが取れたー!こんな晴々した気分で海から上がるのも初めてだ!

 いったん器材をバラした後、残っているエアで、ロマンスさんとアヤと3人で、Jettyの辺りに潜りに行く事になった。リヤカーに器材を積み、Jettyまで行く。そこでセッティングし、ビーチよりエントリー後、潜降。Jettyには船が停泊中で、いつ動き出すかも分からないし、いつ他の船がやってくるかも分からない。とにかく突然、浮上だけはしないようにと言われる。あと、釣りをしている人もいるので、釣り糸に注意するように言われる。潜降後、沢山の魚に感動。いつの間にか口呼吸にも慣れているし、耳抜きもずいぶん楽にできるようになっていた。そのせいか、マスクに水が入り始めても「鼻から吸わなきゃいいんだもんね。」と、ずいぶん落ち着いていられた。初めは気になって仕方なかった息を吐き出した時の「ゴボゴボゴボ〜」という音も、だんだん心地良くなってきた。大きなシロクラベラを見て「すごい!」と思い、メアジの群れを見て感動する。何だか海の中って楽しいぞ。
(写真:『ABC』のJetty。魚がいっぱい!)

 浮上後、スノーケリングでビーチまで戻る。途中、ガンガゼが沢山いて、やっぱり、あの青だかオレンジの部分でこちらの様子をうかがっているような気がして気持ち悪い。やっぱり、いつか攻撃されそうだ。海から上がるか上がらないうち雨が降り出し、あっという間に大雨になった。慌てて器材をリヤカーに積み、ショップへ向かう。でも、水着だから大丈夫。

 部屋に戻りシャワーを浴びる。アヤに、「やっと、ダイビング楽しいって思えるようになったよー。もっと慣れるまで潜りたいなぁ。大好きにりたい。(笑)」と言うと、「良かったね。よく頑張ったよー。」と本当に喜んでくれる。私ができなくて予定が変更になって「ごめんねぇ。」と言った時も、アヤは嫌な顔1つせず、「何でよ〜。頑張ってね。絶対、ライセンス取ろうね。」と言ってくれた。そんなアヤの言葉に何度支えられた事か。そして、「私もね、やっぱりアドバンスも取りたい気もしてて。・・・アドバンスも取る?戻って来ようか。」と言われ、「そうしようか!」と、アドバンスを取りにまたティオマン島へ戻って来る事に決定!まさか私が、「アドバンスも取ろう。」なんて思えるようになるとは。何だか嬉しい。アヤと一緒で良かった。アヤ、ありがとうー!

 LOG付けとお昼ご飯を食べるため、『TIOMAN RESTAURANT』へ行く。アキさん、キタロウ、トモちゃんは学科の講習中。ロマンスさん、アヤ、私は海側の席に行き、それぞれ料理を注文。私は、フライドビーフン with シーフードを注文。ずっとイカが食べたかったんだけど、ちょっと高いから我慢していたのだ。(本当は高いって言うような値段じゃないんだけど。)念願のイカ、おいしかった。

 食事終了後、アキさんに認定され、カードを渡された。「今日からダイバーです。」と言われ、じーん。(泣)あぁ、取れたんだー!ライセンスだー!すっごく嬉しい!!それからLOG付けをする。魚図鑑を見ながら、見た魚がどれだったとか話したり、魚について教えてもらったり、あの時どうだったとか話したりする。LOG付けの時間も楽しいな〜。その後、アドバンスを取りに戻って来る事になった私たちに、「1冊、教科書持ってく?先に予習やってきてくれると、戻って来てすぐ潜りに行けるんだけど。」とアキさんに言われ、そうする事にした。アドバンスは、いくつかある課題のうち必修の物を含め5本潜るので、どの課題をやるか決めた。アキさん、ロマンスさんお薦めの「ナイトダイビング」、アヤは本当に楽しみにしている。私は・・・ちょっと怖い。(笑)

 『BAMBOO HILL CHALETS』にインターネットをしに行く。その後、アヤと2人でアキさんちにおにぎりを作りに行った。19時過ぎ、アキさん、ロマンスさん、アヤ、キタロウ、トモちゃん、私の6人で、ビールでカンパーイ!今日のビールは一段とおいしい〜!今日の夕飯は、アキさんお手製の、鶏の唐揚げ・マカロニサラダ・キャベツとひき肉の豆板醤炒めと、おにぎりとたくあん。鶏の唐揚げ大好き!おいしい〜。
(写真:今日もみんなでカンパーイ!)

 みんなでワイワイ楽しいな〜、と思っていると、私の奮闘ぶりの話しになった。ボートダイビングの時の事は、「すげ〜力で俺の腕つかんで離さないんだよ。どこにそんな力があるんだって感じでさぁ。痛いの。」と笑われ、「すいません〜。」と私も笑い、今日のマスク脱着の事は、「海の中でもすごい気迫が伝わってきたよ。『私はマスクの脱着やるのよ。』みたいなね〜。いつも、『はい、どうぞ。』ってやってもやらないのに、今日は『どうぞ。』ってやる前にやったもんね。あれ、ちょっと鼻から水吸ったでしょ。また『上がる』って言うかと思ったけど言わなかったもんね〜。」と笑われ、「だって、もう、今日やらなかったら・・・。」と私も笑う。みんな大笑い。すると、「もしさ、今日できなかったら明日どうした?帰った?」とアキさん。「え・・・。」私1人ならともかく、そこまでアヤを振り回せないと思い、「や、絶対やります、今日。」「おっ。やっぱさ、あれじゃダメ。ライセンスあげれない。明日もう1回やって。」「え。じゃぁ、今からやります・・・。」「ダメだよ。もうナイトダイビングになっちゃうもん。できないよ。」「え・・・?(笑)」「ライセンス返して。」「え。1度もらったものはもう返せないです・・・。(笑)」と言うと、みんな大笑い。もちろん私も大笑い。なのに、何だろう?動揺するとダメなのかなぁ?笑っているのにまた勝手に涙が出てきて、「また泣くー。」とみんなに笑われる。「私、おかしいよねぇ?今までこんな事ないよねぇ?」とアヤに必死で同意を求めると、「うん、おかしい。今までこんな風になった事ないよー。」と笑っている。本当におかしい、私。


 食後、明日、朝早く島を出る私たちのために、アキさんが残り物を詰めてお弁当にしてくれた。それから日本人カップルがやってきて、しばらくみんなで話しをしていた。今日もたまにゃんファミリーはかわいいなぁ。しばらく会えないのが寂しい。モモちゃん、忘れないでね〜。

 1度広げてしまった荷物がうまくカバンに収まらない。何も増えてないハズなのに。また戻って来るのに、何だか寂しい。

4月26日(金) また来るよ〜、ティオマン島。 〔TIOMAN→KL〕
 5時過ぎ、お腹が痛くて目が覚める。そのまま帰り支度を始め、6時半、アヤと一緒にアキさんが作ってくれたお弁当を食べる。7時、大きな荷物を抱え、外に出る。ロマンスさんが部屋から出て来て、私たちの重い荷物を持ってくれた。アキさんも部屋から顔を出してくれた。戻って来る日が決まったら、講習の都合もあるし部屋も予約しておいてくれるという事で、メールで知らせる事にしJettyへ向かう。また戻って来るのに、何だか寂しい。

 私たちが乗る予定の30RMのボートは、7時半くらいに来るはずだ。しかし、35RMのスピードボートしかやって来ない。とりあえず、もう少し待つ事にする。すると、今日はボートダイビングのトモちゃんも見送りに来てくれた。なかなかボートはやって来ない。2本目に来たボートもスピードボートだ。しかし、バスの時間もあるし、そろそろ出発しないと間に合わなくなるかもしれない。アヤが交渉してくれると、30RMで乗せてくれるという事になった。さすが、アヤ!そして、もう時間ギリギリのトモちゃんと別れ、ボートに乗り込む。窓からロマンスさんに手を振り、8時、ボートはメルシンに向けて出発した。窓から、離れて行くティオマン島を見ているとちょっと寂しくもなるが、これから次は何があるんだろう、という期待でワクワクもし始める。また来るよ〜、ティオマン島!そして、あっという間に夢の中・・・。


 ふっと目が覚めると、もうメルシンが見えていた。時刻は9時30分。行きより30分も早い。ボートから降りて、行きに寄った旅行社へ向かう。アキさんと先生2人がバスのチケットを取っておいてくれ、旅行社に預けてくれているからだ。重い荷物とアスファルトから照り返す強い日差しにクラクラしながら歩いて行く。旅行社の中はクーラーが効いていて天国のよう。だが、バス乗り場はJettyの隣りにあると知ってガックリ。てっきり、降りた場所で乗れるのだと思っていた。また、今来た道を戻らなくてはならない。冷房の効いた店内で少し休んだ後、とりあえず、途中にあるケンタッキーで時間を潰す事にし、暑い外へと出て行った。ケンタッキーはまだ開店しておらず、店先で少し待つ。開店後、レモンティーを買い、ガンガンに冷房が効いた店内でポストカードを書いていた。バスの出発時刻が近づいたので持ち帰りでお昼を買い、郵便局に寄ってから、バスステーションへ向かった。バスを待つ間に買ってきたお昼を食べ、12時半、バスに乗り込み出発。とにかくよく寝る。

 18時半、プドゥラヤバスステーションの近くまで来たものの、渋滞のせいでなかなかたどり着かず、19時、ようやく到着。まずアヤが、公衆電話でKK行きのエアチケットのリコンファームをしてくれようとするが電話がうまく通じない。仕方ないのでとりあえず宿に向かう事にした。今日の宿は、アヤお薦めの『YWCA』。部屋は広く明るくファン付き、シーツのようではあるけれど掛け布団も付いている。トイレ・水シャワーは共同で、朝食付き。1泊1部屋50RM。
(写真:今日の部屋。とにかく広い。)ここでもアヤがリコンファームをしようと電話してくれるが、やっぱり電話がうまく通じない。なぜだろう?すでに出発までに72時間はない。
 
 夕飯を食べにチャイナタウンへ行く。鶏のスープで炊いたご飯に茹でた鶏が載っているチキンライスが食べたかった私たちは、一番最初に目に入ったチキンライスのあるお店に入った。誰も人がいなかったので「ちょっと早まったかな?」と思ったけど、出されたチキンライスはおいしかった。満足、満足。それからブラブラと、ナイトマーケットなどを見て歩く。ものすごい賑わいぶりだ。それからテレコムのテレフォンカードを買い日本へ電話してみようとするが、どの公衆電話も掛からない。電話が悪いのか、テレフォンカードが悪いのか・・・。『YWCA』に戻りながら、公衆電話を見かける度に2人でカードを差し込むが、ことごとくエラーメッセージが出てしまう。なぜだろう?

 部屋に戻り、「確か無料で水がもらえると思う。」と、2人で様子をうかがいに行くと冷蔵庫があり、沢山のペットボトルが入っている。「これ飲んでいいのかな?」と、アヤがその場にいた女の人に聞いてくれた。すると、それはみんなが自分の水を冷やしている物だと言われ、「なるほど。」と立ち去ろうとすると、「私のを分けてあげるわよ。」と、遠慮する私のペットボトルに水を注ぎ足してくれた。何て親切なんだろう。

 外では激しい雷雨が始まった。

4月27日(土) シティ ヌハリザにうっとり。 〔KL〕
 6時半起床。ティオマン島で蚊に食われた所が痒くてたまらない。やっぱり恐るべしティオマンモスキート。少しダイビングの予習をやり、朝食を食べに下へ行く。大きなテーブルにパン・ジャム・コーヒー・紅茶が用意されていて、好きなように食べていい。テーブルには、昨夜の水を分けてくれた女の人がいた。スイス人で、私たちのお母さん位の年齢なのかな?1人旅をしているそうで、「かっこいいな。」と思う。それから、ドイツ人のビアンカとサンドラもやって来た。当たり前だけど、アヤを含め、みんな英語で話すので何となくしか話しが分からない。とにかく、今日の夜、ムルデカ・スクエアでお祭りがあるらしい。

 ペトロナスツインタワーへ行くため、PUTRA-LRTの『Pasar Seni』駅へ向かう。チケットを自動販売機で購入し、冷房の効いた涼しい車内に乗り込む。『KLCC』駅に着き電車を降りるが、まだ時間が早くお店が開店していないので外に出て、日本と韓国が競い合うようにして建てたというペトロナスツインタワーを見ていた。圧巻。
(写真左)それに、クアラルンプールタワーも見えて綺麗。(写真右)10時になり、41階にあるスカイブリッジへ行くための入場チケットをもらう。チケットに入場時間が書いてあり、私たちが入場できるのは11時半だった。すぐに上がれると思っていたので、ちょっとびっくり。まだ時間があるので、少し離れた所に見えるマレーシア航空のオフィスに行き、エアチケットのリコンファームをする事にした。

 11時15分、スカイブリッジの入口へ行くと、まず、飛行機に乗るときのように荷物などのチェックを受け、首から下げれるようになった赤いカードを渡された。人数制限をしながらスカイブリッジへ上げているようで、カードの色が何種類かあり、「次は赤いカードの人だけがエレベーターに乗れます。」などと言っていた。ずいぶんセキュリティがしっかりしている事に驚きつつ感心。41階からの眺めは良かった。もうちょっとのんびり見ていたかった私たちは、「まだいいんだよね?」とのんびり見ていたら、「赤いカードの方はもう降りてください。」と言われて、エレベーターに連れて行かれた。すると、赤いカードを首から下げた人たちが待っていた。すいません・・・。

 下に降りてから、沢山のお店を見て回った。でも、おみやげになるような物はあまりなく、ただ、ブラブラと疲れきるまで歩いていた。お昼は、デパートの一角にあったお店でナシルマとライチジュース。それから、デパート内にある旅行会社へ行き、キナバル山登山の予約ができるかどうかアヤが尋ねてくれたのだが、とにかく店員の感じが悪い。ムっときた私たちは、相手が日本語が分からないのをいい事に満面の笑みで、「もう2度と来るもんか。」「むかつくー。」などと言って笑っていた。そして、「ドア開けっ放しにしちゃえー。」と、ささやかな抵抗(?)をして旅行会社を後にした。子供な私たち。(笑)
(写真:ペトロナスツインタワー内にあるショッピングセンター、スリアKLCCの様子。)

 デパートを一通り見た後、『Masjid Jamek』駅へ。ここは、クアラルンプール発祥の地なんだそう。駅を降りるとすぐ大きなモスクがあった。濁った水(マレー語で『クアラルンプール』と言うのだそう。)が流れるクラン川とゴンバック川が合流している所にあるそのモスクがマスジッド・ジャメ。とても綺麗。川越しにモスクを眺めた後、スルタン・アブドゥル・サマド・ビル(最高裁判所)を見る。まさにガイドブックで見た景色がそこにあり、「すごーい。きれいー。」と感動。目の前にはムルデカ・スクエアがあり、今夜のお祭りの準備で忙しそうだ。そして、タイミングよく馬に乗った警察官(?)も通りがかった。頭上ではマレーシア国旗が風にたなびいている。とにかくワンダフルー!さすが首都だ。
  
写真左:マスジッド・ジャメ  写真右:スルタン・アブドゥル・サマド・ビル
 れからセントラルマーケットへ。まず、2階にあるフレッシュジュース屋さんへ行き、マンゴージュースを注文。カラカラに渇いていた喉を潤す。一休みした後、楽しい楽しいショッピングタイム。やっぱり綺麗なデパートより全然楽しい。自称トマトさんのお店で、青い巻きスカートを購入。その後も、ネックレスやらバティックカードやら布を購入。かなり満足した頃には、外はだいぶ暗くなっていて雨も降っていた。

 サをさしながらムルデカ・スクエアへ。ライトアップされたスルタン・アブドゥル・サマド・ビルはとても綺麗で、雨の中、カサをさしながらも写真を撮るのに夢中になる。そのうち、近くの道路には大型バスが数台停まり、次々と楽器を手にした人が降りてくる。広場の奥には大きな特設ステージが作られ、その前の広場は四方からライトで照らされている。大型スクリーンも用意されていてカメラチェックも行われているし、特別席も用意されている。警察官は沢山いるし、ヘリコプターも飛び回っている。何が始まるのかよく分からないけどとにかくすごそうなので、アヤと、「よく見える場所で見たいよね。」と柵がある所まで行き、一番前で始まるのを待つ事にした。20時から始まるらしいのだが、あまり人も集まらない。「マレーシア人は興味ないのかね。」などと言いつつ、なかなか始まらないお祭りを待つ。
  
ライトアップされたスルタン・アブドゥル・サマド・ビル。すごく綺麗。
 気付くとガラガラだった私たちの後ろには大勢の人だかりができていた。横からも後ろからも押され、結構ツライ。待ち始めて軽く30分は経っており、だんだん疲れてきた8時40分、ようやくお祭りが始まった。私たちのいる場所からは見えない所から誰かが登場したようで、その様子が大型スクリーンに映し出されている。何だか偉そうな人・・・あれ?マハティール首相と奥さん?何だか分からないけど、きっとそうだ。一体、今日は何の日なの?と、思っているうちに、民族衣装を来た沢山の人たちが出て来て踊り始めた。(写真:躍りの様子。)マレー系、チャイニーズ系、インド系の躍りがあった後、その全ての人たちが揃って踊り始めた。ものすごい人数と華やかな衣装に「すごーい。」とみとれてしまう。それが終わると、軍隊、なのかな?生バンドと、鉄砲によるパフォーマンスが始まった。これまたかっこいい。それが終わると特設ステージで、芸能人による歌の披露が始まった。最初の紹介時に、「シティ ヌハリザも出るんだ!」とアヤが嬉しそうにしている。「誰それ?」と聞くと、「マレーシアで一番人気のある歌手。多分、だいたいみんな好きだよ。」と教えてくれ、そんな有名人も見れるんだ、と期待して待っていた。1曲歌っては、次々と別の歌手にマイクが渡されて行く。この人たちも、多分、有名な人たちなんだろうな。一瞬、周りのみんなの反応が変わったと思ったら、「あ、シティ ヌハリザだ。」とアヤが教えてくれた。たった今知った芸能人なのに、「かわいー。歌ウマーイ。」とうっとり。みんな1曲しか歌わないのに、シティ ヌハリザは何曲も歌う。やっぱり扱いが違うね〜。ファンになりそう。

 22時半、疲れたしお腹も空いたので、人だかりから抜け出てご飯を食べて帰る事にした。セントラルマーケットが開いていれば中で食べようと思ったのだが、やっぱり閉まっている。なので適当にその辺で食べる事にし、まず、目についた公衆電話で日本へ電話をかけてみようとするが、やっぱり電話はかけられない。「何でだろう?」と思っていると、何発も大きな花火が上がり始めた。花火はとても綺麗で、「まさかマレーシアで打ち上げ花火を見るなんて思わなかった。」と感動。綺麗だった。それから近くのお店でムルタバ(ロティに具が入ったもの?)を食べ、のんびり歩きながら『YWCA』に向かって行った。途中、チャイナタウンでインターネットができる所を見つけ、寄って行く。1時間4RM。安い。でも、日本語を読む事はできるけど、入力はできない。
(写真:ムルタバ。これもおいしい。)

 部屋に戻り、荷物をカバンに詰める。明日はKKだ。

4月28日(日) 久しぶりのホットシャワ〜。 〔KL→KK〕
 5時、ふっと目が覚めた。日記を書きながら寝てしまったみたい。もう眠くないので、日記の続きを書いたり、シャツのほつれを直したり、ダイビングの予習をやる。8時、朝食を食べ、8時半、チェックアウト。重い荷物を持って、KTMの『Kuala Lumpur』駅へ歩いて行く。駅は思っていた以上に遠く、暑さと荷物の重さでクラクラする。途中で、また国際電話にチャレンジするが、やっぱりエラーメッセージが出るだけ。どうなってるんだろう?9時、ようやく駅に到着。切符を買い、電車に乗り込む。車内は、座れこそしなかったが涼しく快適だ。『Nilai』駅で降り、駅前に停まっている乗合バスに乗る。一番後ろの席を2人で陣取り、ゆったりとKLIAに向かった。11時過ぎ、KLIAに到着。(写真:バスの中で写真が撮りたくて、少し前の席に座ってみた。)

 12時、MH86便はKKに向け離陸した。ダイビングの予習をやるが、だんだん目が回り出したのでやめる。わずか2時間のフライトではあるものの、お昼時だからかちゃんとした機内食が出された。窓側に座っているアヤが、「すごい綺麗な島がいっぱいあるよ。」と言うので見てみると、島の周りの海の色が全く違う。まさにエメラルドグリーン。どの辺りなんだろう?「ティオマン島って見えるのかな?」と気にしていたが、よく分からなかった。

 14時、KKに到着。タクシーチケットを買い、アヤお薦めの安宿『TREKKER'S LODGE』へ行く。1泊1部屋37RM。大きな窓が付いていて部屋は明るく、ここにも、薄いシーツのようではあるけど掛け布団があり、朝食も付いている。。ファン付きで、トイレ・シャワーは共同。シャワーはホットシャワーだ!宿の人たちはみんな明るく親切で、全体的に明るい雰囲気が漂っている。何だかとても居心地がいい。
  
『TREKKER'S LODGE』外観と部屋の様子。とても居心地がいい。
 キナバル山登山の予約をするため『Kinabalu Nature Resorts』へ行こうとすると、宿の人に「どこに行くの?」と声を掛けられた。アヤが説明すると、今日はお昼で終わってしまった事を教えられた。仕方がないので明日の朝一番に行く事にし、街中を散歩する事にした。まず、フィリピーノマーケットに行くがすぐ出て来て、近くの店でバラ売りしていたオレンジを買い、その場で食べた。おいしい。それからいくつかのショッピングセンターを見て回る。だが、時間が遅いのか、閉まっている店が多い。疲れたので、『Centre Point』内にあるファーストフード店『SUGAR BUD』で、チキンバーガーとポテトの夕飯を済ませる。帰りがけ、国際電話をかけてみようと公衆電話にテレフォンカードを差し込んでみるが、やっぱりエラーメッセージが出るのみ。やられた・・・?

 宿に戻り、順番にシャワーを浴びる。12日ぶりのお湯。やっと、汚れがきちんと落ちたような気分だ。やっぱりお湯は気持ちいいな〜。幸せ〜。

4月29日(月) ワーワー原住民に怯えた夜。 〔KK→Mt.KINABALU〕
 5時、ふっと目が覚めた。また、日記を書きながら寝てしまったみたい。メガネもしたままだ。メガネを外して寝直す。6時半起床。下に行くと、トーストとバナナが載ったプレートを用意してくれる。ポットに用意された紅茶・コーヒーをカップに注ぎ、大きなテーブルで食べる。大きな窓があるので、とても明るくていい。トーストを食べた後、バナナを食べようと皮をむくが固くて綺麗にむけない。見た目もものすごく緑色。でも、アヤは「あまーい。」と言っておいしそうに食べているので、あまり気にせず1口かじってびっくり。「ポリっ。」と音がして、一気に口の中が渋くなった。「渋ーい!」と大笑い。アヤも一口かじってびっくり。おかしい。

 さっそくキナバル山登山の予約をしに、『Kinabalu Nature Resorts』へ行く。8時半からの営業なので、時間になるまで少し海を見ていた。それにしても、ここは汚い・・・。ゴミがいっぱい浮いている。でも、「先月、ここからボートに乗ってサピ島に行ったっけ。」と懐かしくも思い、またこの地に立っている事を不思議にも思う。

 8時半になり、『Kinabalu Nature Resorts』へ行くと、すでに数組のお客さんが来ていた。アヤが話しを進めてくれる。私は横で「ほほう。」と聞くのみ。出来れば今日キナバル山へ行き、公園本部にある宿舎に1泊して、明日の朝から登りたい。スタッフがコンピューターで調べてくれている間、少しドキドキしながら待つ。「空きがあります。」の回答に、「やった!」と2人で喜ぶ。入山料・ガイド料・保険代・宿代などを支払い、14時に出るバスでキナバル山へ向かう事になった。


 宿に戻る前、バスターミナルへチケットを買いに行く事にした。ところが、チケットなどはないと言われ、時間になったら来ればいいという事だった。なので、バス乗り場の場所だけ確認し、宿へ戻った。そして荷物をまとめ、チェックアウト。出発の時間まで荷物を預かってもらう事にし、登山に必要な物を買いに出かけた。トイレットペーパー・蚊取線香・おやつ or 非常食としてのチョコレートやクッキーやアメ・水4本を買い込む。それから、インターネットができる店を見つけ寄って行く。1時間3RM。安い。でも、ここも日本語を読む事はできるけど、入力する事はできない。きっと、どうにかすれば入力できるんだろうけど、私にはよく分からない。お昼は、ガイドブックに載っている『WIYA』でチキンライスを食べた。見た目はシンプルで普通のチキンライスだけど、とてもおいしい。あっという間にペロリと食べてしまった。アヤが、「ユーコが来たら、また来ようね。」と言う。でも、それ位おいしい。

 13時45分、大きな荷物を抱えバス乗り場に到着。係員のような人に連れられバスの中へ入り、お金を払う。25RM。バスの外ではせっせとエンジンに水をかけている。乗客は少なく、席はガラガラだ。バスの中は暑く、異様に喉が渇いてきた。でも、買ってきた水は明日の登山のための物なので我慢する。早く出発してほしいのに、出発予定時刻の14時を過ぎても出発する気配はない。エンジンに水をかけているのが気になる、と思っていたら、やっぱりエンジンの調子が悪くバスを変えると言う。時刻は14時20分。他のエクスプレスバスに乗り換えるのだと思いきや、ミニバンだ!どう見ても全員乗れるわけがない。思わず「ムリだよー。乗れないよー。」と日本語で文句を言う。でも、係員らしき人は「No problem.」を連発し、無理やりみんなを押し込める。シートは2列しかなく、すでに後ろに3人、前に2人座っている。みんな詰めてくれるがかなり狭い。アヤが後ろに座り、私が前に座る。座ると言っても前を向いて座れる程の余裕はなく、横向きで座る。そして、ものすごく暑い。納得のいかないたちはぶーぶー文句を言う。しかも日本語で。係員が外から「OK?」と聞くたびに「No!」と言い返すが、つい笑ってしまう。係員も笑っている。乗れずに違うバスに行った人もいたので、違うバスに行くとアヤが言ってくれたのだが、「No problem.」と言われるだけ。「この車で25RMは高い。」と文句を言っても「No problem.」と言う。何が「No problem」だー!

 とにかく納得できないままに出発。窓から風がビュービュー吹き込み頭はボサボサになるし、横乗り状態の私はつかまる場所もなく踏ん張る。結構揺れるので、その度にアヤと笑い合う。しまいには、「結構楽しいんだけど。」「この車で良かったかも。」などと言い合い、2人とも満足。「あんなに文句言ってたのにね。」と笑い合う。

 しばらくして、私の隣りに座っていた女の人、アイレンに「どこから来たの?」と話し掛けられ、キナバル山へ着くまで話しをしていた。アイレンはサンダカンに帰るところなのだそう。アイレンはとても面白く、日本語を覚えたがっていて、「How are you?は日本語で何て言うの?」などと聞いてきて、持っていた新聞紙の空いてる所に書いてくれるよう言う。日本語とローマ字で書いてあげると一生懸命読み、そして、楽しそうに笑う。富士山にも興味があるようで、「See you Mt.Fuji.」と言っては笑う。何だかかわいい。そして出発から2時間後、車はキナバル山に到着。アイレンたちと手を振って別れた。やって来ました、キナバル山!
(写真:とってもかわいいアイレンとその仲間たち。)

 重い荷物を肩にかけ坂を上がって行き、管理事務所にて受付を済ませた後、今夜の宿『Medang Hostel』へ向かった。目の前にそびえ立つ雲に覆われたキナバル山を見ると、どんどん興奮状態に陥ってくる。アヤと2人ではしゃぎながら歩いて行くが、思っていたよりも宿は遠かった。部屋には2段ベッドが6個あり広くて綺麗。毛布も付いている。宿の真ん中辺りに炊事場や、トイレ・シャワーがある。私たち以外には、もう1組のお客さんしかいないようだ。とても静かで少し怖いくらい。荷物を置いてから、管理事務所前(下?)にある『RESTORAN KINABALU BALSAM』へお茶を飲みに行った。外のテラスでキナバル山を見ながらホットチャイニーズティーを飲む。さすがにここはとても涼しい。半袖1枚で来てしまったので寒い位だ。
    
『Medang Hostel』外観と部屋の様子。
 レストランで明日のお弁当の予約をしてから、管理事務所の横にあるおみやげ屋さんをのぞいて行く事にした。思わず私たちはそこで、アヤはサバの民族衣装を、私は緑の巻きスカートを買ってしまった。「何でこんな所で。」と笑い合うが、いい物が買えたし、これもいい思い出だ。

 宿の先に公園本部の本館『Administration Building』があり、そこに入っているレストランで夕飯を食べようと、暗くなってしまった道を戻って行く。道は本当に暗く人もいないので、とても寂しい。2人とも懐中電灯を部屋に置いてきてしまった事を後悔する。少しドキドキしながらレストラン目指して歩いていると、どこからか、「ワー、ワー、ワー」と小さな低い声が聞こえてきた。一瞬2人で立ち止まり、何の音なのかと耳を澄ましてみるがよく分からない。私はアヤの顔を、アヤは私の顔を見る。きっとお互い、ものすごく怯えた顔をしていたに違いない。お互いのその表情で恐怖心が一気に膨れ上がり、「きゃ〜〜〜〜。」と叫んで手をつないでレストランまでダッシュ。レストランに着くと大笑いだが、一体何だったんだろう?勝手に「ワーワー原住民だ。」と言い切る私。しかし、レストランに入ってしまえば一安心。ヌードルスープと、サラダをアヤと半分個にして食べる。お腹も満たされすっかりなごんでいた私たちだったが、外に出た途端、また怖くなる。宿までの道は真っ暗で、人もいない。また、ワーワー原住民の声が聞こえてくるかもしれない。私たちは手をつなぎ、歌を歌いながら帰ることにした。でも、恐怖心でいっぱいの私たちは何を歌ったらいいのか思いつかない。でも、静かになってしまうと何かが聞こえてきそうで、とっさに、「カ〜ラ〜ス〜なぜなくのぉ〜・・・」と歌い出したのだった。あー、怖かった。

 宿まで来て安心し、空を見上げると沢山の星。「すごーい。」と感動。明日、山小屋から見る星が楽しみだ。それから部屋に戻り、シャワーを浴びたり、必要な物をリュックに詰める。ガイドブックにはお湯が出ると書いてあったのに、水しか出てこない。この涼しさでの水シャワーは結構ツライ。必要な物を詰め込んだリュックはパンパンで、「これ背負って登るのか・・・。」とちょっと途方に暮れる。

 いよいよ東南アジアの最高峰、キナバル山に登るんだ!
【詳細は『aico東南アジアの最高峰キナバル山に登る』へ。】

4月30日(火) キナバル山に登る。 〔Mt.KINABALU〕
 「寝過ごしたっ!」と焦って時計を見るとまだ4時。「良かった〜。」とまた寝て、5時起床。ズッシリと重いリュックを背負い、大きなカバンを肩にかけ、管理事務所へ歩いて行く。管理事務所に荷物を預けてから『RESTORAN KINABALU BALSAM』で朝食を食べようと思っていたのだが、管理事務所はまだ開いていなかった。仕方なく大きな荷物を抱えてレストランへ行き、フレンチトースト with ハニーとソーセージを食べる。目の前にはキナバル山。天気は良好。どんどんワクワクしてくる。食後、お弁当を受け取り、管理事務所に荷物を預け、そして、ガイドのマリオスと会う。いよいよ登るんだ!
【詳細は『aico東南アジアの最高峰キナバル山に登る』へ。】
 8時、いよいよキナバル山登山がスタートした。沢山の食虫植物ウツボカズラが見れたし、休憩所にはリスがいっぱいいるし、すれ違う人たちと交わす挨拶は気持ちいいし、雲の上を歩くのも気持ちがいい。汗だくになって登っているものの、思っていたより辛くない。高山病も心配していたけれど、大丈夫そうだ。登り始めから少し頭痛がしていて心配していたが、大丈夫そうだし。それに、本日の宿泊先『Laban Rata Resthouse』とその向こうにキナバル山の岩肌が見えてきた時の嬉しさと言ったら!登り始めてから6時間、標高3352mにある『Laban Rata Resthouse』に到着。そこから見下ろす景色も最高!とにかくバンザイ!(休憩所でよく見かけるリス。かわいい。)

 部屋に行く前にご褒美として飲んだオレンジジュースのおいしい事。冷え切った体を温めてくれたヒーターのありがたさ。ホットシャワーと聞いて喜んだのに、水しかでなかった時の驚き。さすがにツラ過ぎた。でも、それもいい思い出だし、同室の外人さん親子は何だか感じ悪かったけど、雲の上から見る夕日を眺めながら食べたヌードルスープも最高。でも、これからもっと感動するんだろうな。頂上にはどんな感動が待っているんだろう。そんな事を考えながら、19時半過ぎ就寝。明日は1時起きだ。

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